賃貸の部屋に額縁を飾りたいけれど、壁に穴をあけて退去のときに費用を請求されないか心配ですよね。
額縁の壁掛け方法は、じつは壁の素材と額縁の重さでほぼ決まります。
賃貸でも、石こうボードの壁なら細いピンのフックで額縁を掛けられます。
ここでは、壁の素材の見分け方から、重さ別のフックの選び方、退去のときに気をつけたい穴の扱いまで順番に紹介します。
賃貸で額縁を壁掛けする前に壁の素材を確かめる方法
まず、目立たない場所に押しピンを1本刺してみて、壁の素材を確かめましょう。
賃貸の部屋の壁は、石こうボードにビニールのクロスを貼ったものが多いです。
ただ、マンションの一部の壁はコンクリートだったり、和室なら塗り壁や木の板だったりします。
素材が違うと、額縁を掛けるフックも変わるので、ここを先に確かめておくと後がラクです。
押しピンが軽く入って白い粉が出るなら石こうボード
押しピンが指の力だけでスッと入り、抜いたときに白い粉が付いていれば石こうボードです。
壁を軽くたたくと、コンコンと中が空いているような音がするのも石こうボードの壁の特徴です。
賃貸ではいちばん多い素材で、額縁を掛ける方法も選びやすいです。
押しピンが刺さらないならコンクリート
押しピンが1mmも入らず、たたくと硬い音がするならコンクリートの壁です。
コンクリートの壁はピンのフックが使えないので、額縁の壁掛け方法は粘着タイプかピクチャーレールに限られます。
押しピンが入りにくく木くずが出るなら木の壁
押しピンを強く押してやっと入り、白い粉ではなく木くずが付くなら、木やベニヤの壁です。
木の壁はピンもネジも効きますが、賃貸ではネジ穴が残ると借り主の負担になりやすいので、ピンのフックを選ぶのがおすすめです。
石こうボードの賃貸の壁は細いピンのフックで額縁を掛ける
石こうボードの壁なら、細いピンを2〜3本斜めに刺して留める石こうボード用のフックで額縁を掛けるのがいちばん簡単です。
ピンが細いので、外したあとの穴は画びょうと同じくらいの大きさで済みます。
1本のピンで留めるフックより、ピンが2本、3本と増えるほど重い額縁にも使えます。
石こうボード用のフックで額縁を掛ける手順
- 額縁の重さを量って、フックの耐荷重を確かめる
- 額縁の中心が床から135〜140cmになる位置を決める
- その位置の上に、吊りひもの長さぶんだけ上げてフックの位置に鉛筆で小さく印を付ける
- フックを壁に当てて、ピンを斜め下に向けて最後まで押し込む
- 額縁の吊りひもをフックに掛けて、傾いていないか確かめる
額縁の中心を床から135〜140cmにすると、立ったときの目の高さに近くなり、部屋の中で見やすい位置になります。
フックの位置は、額縁を一度床に置いて吊りひもを上に引っぱり、ひもの頂点から額縁の上の辺までの長さを測ると決めやすいです。
横に長い額縁はフックを2つ使って傾きを防ぐ
幅が50cmを超える横長の額縁は、フック1つだと左右どちらかに傾きやすくなります。
吊りひもを左右2か所のフックに掛けると、傾きにくくなり、1つのフックにかかる重さも半分になります。
2つのフックは、水平器やスマホの水平アプリで高さをそろえてから刺すのがおすすめです。
コンクリートの賃貸の壁は粘着タイプかピクチャーレールで飾る
ピンが刺さらない壁では、はがせる粘着タイプのフックやタブを使うか、部屋にピクチャーレールがあればそれを使うのが額縁の壁掛け方法になります。
はがせる粘着タイプは下にマスキングテープを貼ると壁を傷めにくい
粘着タイプのフックやタブは、穴をあけずに額縁を壁に貼れるのがいちばんの良さです。
ただ、ビニールクロスの種類によっては、はがすときに表面の紙が一緒にめくれることがあります。
そこで、先に壁にマスキングテープを貼って、その上に粘着タブを付けるやり方をする人が多いです。
はがすときはマスキングテープごと取れるので、クロスに粘着剤が直接付きません。
ピクチャーレールが付いている賃貸ならワイヤーで吊るす
賃貸のマンションでも、天井の近くにピクチャーレールが付いている部屋があります。
レールにフック付きのワイヤーを掛けて、そこに額縁を吊るせば、壁には何も刺さずに済みます。
ワイヤーのフックの位置を上下に動かせるので、額縁の高さを何度でも変えられるのも便利です。
額縁の重さ別に選ぶ賃貸の壁掛け方法
フックは、表示されている耐荷重の7〜8割までを目安に、額縁の重さに合わせて選びましょう。
耐荷重ぎりぎりで使うと、地震や扉の開け閉めで揺れたときにピンが抜けやすくなります。
額縁はガラスが入っていると思ったより重いので、キッチンのはかりや体重計で一度量っておくと安心です。
| 額縁の重さ | 石こうボードの壁 | コンクリートの壁 |
|---|---|---|
| 1kgまで(A4のアクリル額縁など) | ピン1〜2本のフック | はがせる粘着タブ |
| 1〜3kg(ガラス入りの額縁など) | ピン3本以上のフック、またはフック2つ | ピクチャーレール |
| 3kgを超える大きな額縁 | 管理会社に相談してから | ピクチャーレール |
3kgを超える額縁や鏡は、ピンのフックだけで支えるのは避けたほうがいいです。
壁の中の柱にネジで留める方法もありますが、賃貸ではネジ穴の補修費用がかかることがあります。
大きな額縁を掛けたいときは、先に管理会社や大家さんに聞いておくと退去のときにもめずに済みます。
賃貸の原状回復で借り主の負担になる穴とならない穴
画びょうやピンの小さな穴は、ふつうに暮らしていてできる傷として、基本的に借り主の負担にはなりません。
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、壁の画びょうやピンの穴で、下地のボードを張り替えなくてよい程度のものは、通常の損耗として貸主の負担とされています。
一方で、重い物を掛けるためにあけたくぎ穴やネジ穴で、下地のボードを張り替える必要があるものは、借り主の負担とされています。
つまり、賃貸で額縁を壁掛けするなら、ピンの細いフックを選ぶことが、そのまま退去のときの費用を減らすことにつながります。
迷ったら、ネジやくぎを使う方法は選ばないのが安全です。
退去前に額縁のフックを外すときは真っすぐ引き抜く
ピンのフックは、ねじったり回したりせず、刺した角度のまま真っすぐ引き抜くと穴が広がりません。
ピンを回しながら抜くと、石こうボードの中が崩れて、穴がひと回り大きくなることがあります。
粘着タイプは、引きはがすのではなく、タブのつまみを壁に沿って下にゆっくり伸ばすと、クロスを傷めにくいです。
ピンの穴は自分で埋めなくてもいい
ピンの小さな穴は、さきほどのガイドラインのとおり通常の損耗にあたるので、そのままで退去して問題ないことが多いです。
自分でパテを詰めると、色やつやがまわりのクロスと合わず、かえって目立つことがあります。
気になるときは、補修する前に管理会社に聞いてみてください。
次の部屋では軽い額縁を選ぶと掛け方の選択肢が増える
ガラスの代わりにアクリル板を使った額縁は、同じA4サイズでも軽くなります。
軽い額縁なら、ピン1本のフックや粘着タブでも掛けられるので、賃貸の壁への負担を減らせます。
子ども部屋や玄関のように、落ちたときに割れると困る場所にもアクリルの額縁が向いています。
賃貸で額縁を壁掛けする方法は3つの順番で決める
壁の素材、額縁の重さ、使うフックの順に決めれば、賃貸でも穴を最小限にして額縁を飾れます。
- 押しピンを1本刺して、石こうボードかコンクリートか木かを確かめる
- 額縁の重さを量って、フックの耐荷重の7〜8割に収まるか確かめる
- 石こうボードならピンのフック、コンクリートなら粘着タブかピクチャーレールを選ぶ
3kgを超える額縁や、契約書に穴をあけない特約がある部屋では、掛ける前に管理会社に聞いておきましょう。
まずは、飾りたい額縁の重さを量るところから始めてみてください。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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