8GBグラボでSDXLを動かそうとして撃沈した話
筆者は去年まで、VRAM 8GBのグラボでStable Diffusionを使っていました。 SD 1.5系のモデルならそこそこ動いていたんですが、SDXLに手を出した途端にVRAM不足のエラーが出まくって、まともに生成できなくなりました。

結局12GB以上のグラボに買い替えたら世界が変わりました。 同じモデルで同じプロンプトなのに、エラーゼロでサクサク生成できるようになったんです。
SD 1.5系ならVRAM 8GBでもギリギリ動きますが、SDXLやFlux系を使うなら12GB以上は必須です。
SDXL(1024×1024生成) → VRAM 12GB以上が必要
Flux系やLoRA学習 → VRAM 16GB以上で余裕が出る

AIイラスト生成に全力で向き合えるグラボ5選
第1位:Palit GeForce RTX 4070 Ti SUPER GameRock OmniBlack 16GB

このグラボを初めて箱から出したとき、あまりの大きさに笑いました。 でもPCに取り付けてSDXLの1024×1024を生成してみたら、1枚5秒くらいで出力されて驚きました。 VRAM 16GBなのでSDXLもFlux系のモデルもLoRA学習も全部こなせます。

ただ、本体がデカいのでミドルタワー以上のケースじゃないと入りません。 筆者のコンパクトPCには物理的に入らなくて、ケースごと買い替えました。 購入前にサイズを測っておくのは絶対です。
第2位:玄人志向 GeForce RTX 5060 Ti 8GB OCモデル デュアルファン

2026年に出たばかりの最新モデルです。 VRAM 8GBではありますが、GDDR7の帯域がめちゃくちゃ広いおかげでSD 1.5系のモデルならストレスなく回せます。 試しにSD 1.5の512×512を連続生成してみたら、体感としてはかなり速かったです。

ぶっちゃけ、SDXLだとVRAM 8GBは窮屈です。 バッチサイズを上げられないし、Hires.fixも使いにくい。 将来SDXLやFluxに乗り換える予定があるなら、1位のRTX 4070 Ti SUPERのほうが長く戦えます。
第3位:玄人志向 GeForce RTX 3060 GDDR6 12GB GALAKURO GAMING

旧世代GPUですが、SD界隈では根強い人気があります。 理由はシンプルで、VRAM 12GBが安く手に入るから。 SDXLの1024×1024も問題なく生成できました。 1枚あたりの生成時間は1位のRTX 4070 Ti SUPERの3?4倍ほどかかりますが、「1枚ずつじっくり作る」スタイルなら十分待てるレベルです。

正直、生成速度は遅いです。 大量にプロンプトを試したい人には向きません。 でも「VRAMの大きさが正義」なSD用途では、12GBという容量が最大の武器になります。
第4位:MSI GeForce RTX 5070 Ti 16G INSPIRE 3X OC

予算に余裕があるなら、生成速度の面ではこれが頭ひとつ抜けています。 SDXLで4枚同時バッチ生成を試してみたところ、1セット12秒くらいで出力されました。 VRAM 16GBでLoRA学習も現実的な時間で回せるので、本気でAIイラストに取り組む方には投資の価値があります。

ただ、TDP 300Wで消費電力が高めです。 ファンの音もそれなりにするので、静音重視の方は覚悟してください。
第5位:ASUS GeForce RTX 5060 Ti GDDR7 DUAL-RTX5060TI-O16G

RTX 5060 Tiの16GB版です。 2位で紹介した8GB版と基本スペックは同じですが、VRAMが倍の16GBあるのでSDXLやFlux系でもメモリ不足を気にせず使えます。 正直、GPU自体の処理速度は1位のRTX 4070 Ti SUPERより遅いです。 でも「生成が速い」よりも「メモリ不足でエラーが出ない」ことのほうが実作業ではありがたい場面が多いんですよね。

微妙な点として、発売直後は品薄で価格が高騰しやすいです。 落ち着いてから買ったほうが損をしません。
VRAMと用途で5製品を比べてみた
| 製品名 | VRAM | TDP | SD 1.5の速度感(5段階) | SDXL対応度(5段階) | LoRA学習(5段階) | ファンの静かさ(5段階) | ケースへの入れやすさ(5段階) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Palit RTX 4070 Ti SUPER 16GB | 16GB | 285W | 5 | 5 | 4 | 3 | 2 |
| 玄人志向 RTX 5060 Ti 8GB | 8GB | 150W | 4 | 2 | 1 | 4 | 4 |
| 玄人志向 RTX 3060 12GB | 12GB | 170W | 3 | 3 | 2 | 3 | 4 |
| MSI RTX 5070 Ti 16GB | 16GB | 300W | 5 | 5 | 5 | 2 | 2 |
| ASUS RTX 5060 Ti 16GB | 16GB | 150W | 4 | 4 | 3 | 4 | 3 |

「何を生成したいか」から逆算して選ぶのが正解
SD用のグラボを選ぶときに一番やってほしいのは、「自分がどのモデルを動かすか」を先に決めることです。
SDXLで高画質な画像を作りたい → VRAM 12GB以上(RTX 3060 12GBなど)
Flux系やLoRA学習もやりたい → VRAM 16GB以上(RTX 4070 Ti SUPERなど)
速度も妥協したくない → VRAM 16GB+高性能GPU(RTX 5070 Tiなど)

あとはPCケースに入るかどうかも忘れずに。 RTX 4070 Ti SUPER以上のクラスは30cmを超えるモデルが多いので、PCの中の寸法を先に測っておいてください。
グラボだけじゃ足りない!揃えておきたい周辺パーツ
SDのWebUIはメモリもかなり食います。 16GBだと他のアプリを閉じないと落ちることがあるので、32GB積んでおくのが安全です。
AIモデルファイルは1つ2?7GBあります。 HDDだとモデル切り替えに何十秒もかかりますが、NVMe SSDなら数秒で終わります。 この差は体感で分かるレベルです。
RTX 4070 Ti SUPERやRTX 5070 Tiを使うなら、電源は750W以上にしてください。 電力が足りないと生成中にPCが落ちます。 筆者は一度これでデータが飛びかけました。

筆者:宇佐美PCパーツとAI関連ツールの分野で記事を書いているプロライター。 PCショップスタッフやStable Diffusionを実際に使っているクリエイターへのリサーチをもとに記事を執筆しています。 今回はGPUメーカー2社に問い合わせてVRAMの仕様差を確認しました。


